【アカツキ_MAN WITH A MISSION】春の持つ「陰」をも優しく奏でる春ソング

MAN WITH A MISSION

「華やかさ」だけではない春を歌う

ほんのついこの前までは冬真っ盛りだと思っていたのに。たまに暖かい日中があったとしても、朝も夜もひんやりとしていたのに。すっかり春もふけって参りましたね。

何度も申しておりますが、春なんて大嫌い!私的にはつい、春好きの陰キャなんておるん?と思ってしまいますが、春に待ち受ける様々なイベントごとって、しんどい物も多いよね?と言えば、解っていただける方も多いでしょう。

こんなにしんどいのに、なんでこうも夜風は良い匂いと心地よさを持っていやがるんだ。

そんな春が持つ「陰と陽」。華やかさの裏に差し込むちょっとした陰。春だよ!みんなで頑張ろうぜ!という定番ムーブから少し外れた、陰キャにも優しく寄り添ってくれる、そんな楽曲。

MAN WITH A MISSINOのアカツキ。いわゆる「B面」的な立ち位置の楽曲ですが、これがまた良いのです。B面って表現、令和の時代に通じるのか??

優しく魂をゆさぶる激エモな歌声

ライブでは弾き語りverで演られることもあるこの曲は、お聴きの通りしっとりと味わい深いバラードになっております。

マンウィズと言えば、ツインヴォーカル体制。

ジャンケンの「技術系」の歌声でしっかりと丁寧に歌われる1番。

タナパイの「情熱系」の歌声で静かにも熱く唄われる2番。

それらず少しずつ重なり合い、トドメの1撃となる3番。

特にライブでは、この構成が実にドラマチックだったりするのですよ。

こうした展開の妙に「ドラマチックさ」は託しておいて、楽曲の音そのものは終始優しくつづられていきます。スタジオ音源にこそバックに伴奏というか、幾つかの音が重ねられていますが、ライブの弾き語りではホントにギターと歌声のみ。

そうすると、歌声の中から見え隠れする「情緒」がこちらの感情を強く揺さぶってくるのです。

そもそも、先述の通りタナパイの歌は「技術と音で魅了する」よりも「溢れる情緒を心に打ち込んで来る」タイプ。感情が高ぶった時の歌声は、どこか狼の遠吠えにも似ていて。独特の振動感と言いますか、「こぶし」のような声の出し方の意味で、歌声に特有の振動・周波数が乗せられているのです。

タナパイの魂の奮えが歌声の振動となり、それが我々の魂を奮わせる振動力学。

意外に春の「つらみ」ってみんな持っているのだろうか?

彼らは、いわゆる「売れているアーティスト」に数えて良いでしょう。つまり彼らの音楽に共感するひとはたくさん居るということ。そんな彼らが冒頭で放つ「春の匂いの切なさ」という言葉もまた、広く共感を得るところなんでしょうかね。

春は花咲く季節でもありますし、気温と湿度も変化する頃合いですから、独特の匂いって、ありますよね?雰囲気とかノリではなくて、嗅覚で直接感じる匂い。

春が嫌いな自分はこの匂いにも辟易してしまうのだけれど、良い匂いかどうか?で言えば良い匂いだと思うんですよ。

春の匂いに切なさがある、と表現されるということは、これもまた普遍的な感情なのかも知れないですね。こんなところにも春の明暗というか、光と陰の表現がなされているわけで…

あれ?そう考えるとさ…言うほどみんな春って好きなんだろうか?自分は陰キャで春が嫌いだ!なんて逆張り感を出していたけれど。

春なんてクソくらえだよなぁ!という感情。もしかしてあるあるだったりするの?

【マンウィズの記事はこちら】

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