日常でも「スタート」に最適な楽曲
活動25周年を迎え、なーるほど ザ ワイルドをまだまだアツく展開中のSEX MACHINEGUNS。彼らの最新アルバムとなる『地獄の暴走列車』が発売されたのは2023年4月。まだ三か月前のことであったか!既に何年も時が流れたように錯覚してしまいます。活動25周年ということもあり、ライブ活動も活発ですしね。
そして、そんな傑作アルバムのオープニングを務めるのがこの『震え』。なんと作曲はSUSSYだというじゃないですか!元初期メンバーとも言えるSUSSYがサポートとして帰って来てくれた事もめちゃくちゃアツかったのに、作曲のまでしちゃうとは。エモい。エモ過ぎる。
ライブのMCがきっかけで出来上がったとされるこの曲は、道理でライブ映えしそうなライブ感溢れる仕上がり。
シンバルのカウントと「ふ・る・え~!」の最大出力シャウトで幕を開け、ザックザクに刻まれるこの曲で幕開けとなれば、こちらのボルテージはのっけから絶頂MAX間違い無し。
寝苦しい熱帯夜を越え、朝目覚めるためのアラーム音に。
そこから会社へ向かう時、自宅を飛び出す時のBGMに。
いざ仕事を始める目前、職場への入場曲として。
あらゆるシーンでの「スタートアップ」にぶちかましたい曲№1。
物事のスタートのタイミングというのは非常に重要で、常に緊張感も付きまとう大事な一幕。是非この曲の力を借りて、あなたもロケットスタートをキメていただきたい。
要所に散りばめれた「スタート」を加速させる仕掛け
楽曲のスタートの爆裂感に代表されるように、とにかくこの曲はオープニングアクトに最適化されていると感じるのです。HR/HMの楽曲はプロレスの入場曲に使用されることも多く、いざ始まって行く何かに華を添えるのは十八番ではありますが、殊この曲に於いては華を添えまくりなのです。
このアルバム『暴走列車』はドラムのトーマスが正式メンバーとして加入してからは初めてのアルバム。『暴走列車』の1曲目であるこの『震え』は、ある意味ではトーマスのデビュー、お披露目回のニュアンスも持っています。
ただでさえアツく燃えるあのトーマスが、燃えないわけがないのです。
オープニングからトーマス、暴れていますねぇ!怒涛のブラストからの連打を中心にした「正攻法」で攻め立てる怒涛のラッシュ。どうだ?これがトーマスだ!ぶちかまして行くんでよろしく!という声が聴こえて来るようです。いや、実際に聴こえましたね、私には(病院行け)。
これだけ怒涛のラッシュをキメておきながら、歌い出しはスンっとニュートラルに戻してくるこの感じ。あくまでもオープニングであり、クライマックスのように畳みかければ良いというものではない。ここから始めて行く。積み重ねて行くという姿勢。いぶし銀が光ります。
そしてHR/HMでありながらもしっかりと聴き取り易い歌詞と歌声で、言葉が届けられます。解釈はひとそれぞれでありましょうが、
SEX MACHINEGUNSでさえ、手が震えるような緊張感はある。
SEX MACHINEGUNSでさえ、汗ばんでしまような緊張感はある。
いや、これは燃えている証。この戦いへの準備は万端。
これは武者震いだ!恐れる物などなにもない!さぁ、行くぞお前達!
こんな事言われちゃったら、もうどこまでも付いて行きますよ!と言わざるを得ない。これから始まる物事への不安の存在を隠さずに認め、それを飲み込むほどの気合と憤怒を持って拳をあげる。この時点で勝ち確ですよ。
闘いには冷静さも必要です。心構えを確認し、アツくなった心を一旦落ち着かせるように、サビの後には一旦テンポを落としたギターソロが展開されます。拳や首をくるくると回し、関節をほぐし、やってやろうじゃないか、とウォーミングアップを済ませましょう。
さすればギターソロは一気にギアを上げ、天まで駆け上がるようなサウンドが展開されます。高速ギターソロに乗せて、ついにはアソコやココまで燃えてしまう我々。そこへトドメの一撃、クライマックスでもトーマスの怒涛の連打が襲い掛かります。
ラストのANCHANGは開戦のゴングの音。圧倒的な力を携えて歩き出すあなたに、適う者等おりませぬ。一発ぶちかましてやりましょう!
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