NoGoDが美味しく感じる時こそ、立ち上がる時!…かも知れない
ド陰キャに生まれ、陰鬱に育ち、黒い春を経て、鬱屈した大人になり、気が付けば40年くらい生きて来ました私。人生の半分以上はメンタルブレイクしているでしょう。
そんな生活では、音楽の力が欠かせません。今まで色々な音楽を聴いて、時に励まされ、時に叱咤され、なんとかここまでやって来ました。もちろん、NoGoDにも私を何度も助けてもらいましたね。
彼らの曲は、アッパー系の物が多いのですが、単純なアッパーというよりも、しっとり感というか、実感というか。先ずは自分達が誰よりも泥臭く頑張っていて、その上でこちらにも発破を掛けてくれるかのような。独特の優しさがある気がするのです。
ここはまだゴールじゃないぞ!まだこの先も最高の景色が待ってるんだぜ?
まだまだ行けるんだ!もっと行くぞ!先陣を切るから後に続いて来いよ!
彼らの楽曲からは、そんな声が聴こえて来る気がします。
私のメンタルがやられている時。悶々と苦しんでいる中でも、内心で立ち上がりたいぞ、進みたいぞ、と小さく前を向いている時。そんな時にこそ、彼らの楽曲が染み渡って行きます。
よっしゃ、いっちょやってやろうじゃないか!と虚勢を張れた時こそ彼らの出番。
音楽として聴いて心地よいのはもちろんのこと。そんな中にも少しだけ心に火花が散るような感触が出た瞬間を彼らは見逃しません。彼らの爆音を背中に受けて、確かな浮力を感じて、暗闇から飛び出してやりましょう。
ミニアルバム神劇に収録されたBorderline。そのタイトル通り、目の前のボーダーラインを踏み越える力をくれるはず。
あれもこれも全部載せの最強スタイル
YouTubeのサムネを御覧になればお解りの通り。ヴォーカルの団長はガッツリ白塗りメイクをされておりますこのNoGoD。
ヴィジュアル系バンド、というカテゴライズも出来るでしょう。その音の端々にも、確かにヴィジュ系を思わせる要素が散らばっております。
そして一方で、ヘヴィメタルバンド、というカテゴライズも出来るでしょう。ヘヴィネスたっぷりの音像、テクニカルなギタープレイ。確かなメタルみも感じます。
へー、じゃあどっちなの?という問いがあるとすれば、答えは「どっちも!」が最適解でしょう。ヴィジュ系でもありメタルでもあり、そのどちらの要素もしっかりと大事にしておられる感じ。
ライブにお邪魔するとよく解ります。ヴィジュ系やバンギャと言った雰囲気たっぷりのノリ方、ヘドバンを繰り出すお方も居れば、メタルヘッズ感モリモリで楽しみお方もおられますよ。
楽曲にも如実に表れておりますよね。あくまでもサウンドは重厚で、モダンさも感じるヘヴィなギターサウンドを中心に展開します。
一方で、ヘヴィな路線に振り切ることなく、往年のバンドブームを感じさせるキャッチーで爽快、非常に聴きやすいバランスも保っています。
そこへ団長の突き抜けるような歌声が合わさることで楽曲が完成。歌メロを大事にした構成は我々日本人にすっと馴染むようで、NoGoDの曲はつい口ずさみたくなってしまうような物ばかり。
ヴィジュ系+メタル+ジャパメタ+J-POP+…もう全部載せ≒NoGoD
何だか複雑なようでいて、騒がしいようでいて、しっかりと構成されていることで、最終的には実にサッパリと頂くことが出来るこの神業。Kyrieの功績は…ホントに大きかったですよねぇ。
もう十分…誰が決めんだ?
このように、実に耳心地よく聴くことが出来る、アッパー系のノリを届けてくれるNoGoDの音楽。そこに載せられる歌詞、メッセージは、中々にパンチが効いておりますよ。
バンド結成から10年以上が経過しているこの神劇発表時。音楽活動の成功基準なんて誰にも解らないけれども、10年活動して、たくさんのアルバムも出して、ライブも動員して、確かなファンも付いていて。そんな彼らが楽曲の1発目から言い放つんです。
もう十分…誰が決めんだ?
俺の行方…俺が決めんだ!
もうね、悩みながら生きる中年にはクリティカルヒットですよ。こうかはばつぐんだ!ですよ。油断してたら一発K.Oされてしまいます。
「自分はいつだって完璧だし全て出し切って来たぜうぇーい!」なんていう人は居ないでしょう。それぞれが、自分なりに精一杯頑張って歩いてきて、それぞれの物を手に入れたり、それぞれの場所にたどり着いたりしているはずですよね。
そんな中で、中年というのは何とも言い難い分岐点。一体どこまで行けば良いんだ?自分の進む方向はこれであっているのか?誰もが悩むのではないでしょうか。
生涯現役。いつまでも前進。日々勉強。道に終着点はない。そういう理屈は解るんです。けれども現実は厄介な物で。たゆまぬ努力を続けてやがて1位に輝く!なんて物語はほぼ存在せず、実際は100人中80位の結果を出し続けながら、いつまで頑張るんだ…と苦しむ物語が大半ですよ。
それを一刀両断!バサ~っ!とぶった切ってくるわけです。くだらない限界等要らない、ぶち壊せボーダーライン!と。
まずは自分がやってみせる!というのもNoGoDの楽曲の特徴でもあります。そんな簡単なものではない、と言う事は彼ら自身が一番解っているはずで、それを百も承知で歌い、表現し、届けるという覚悟を見せてくれているのでしょう。
さぁ、この熱いメッセージを受けて、我々はどう動くのか。もしも、心にカチっと火花が散るのを感じたのなら…いっちょやってやれるかも知れませんよ?
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