バンド名も、外観も、明らかに「一流の音楽」の薫り
皆さん、ピアノゾンビというバンドをご存知でしょうか。
ピアノゾンビ、というアーティスト名。
YouTubeのMVのサムネ。
見るからに普通じゃないでよね?この時点で想像するのは、お洒落なイケてるアーティストではなさそうだ。イロモノ枠。飛び道具枠の匂いがぷんぷんする。
私のピアノゾンビとの出会いはTSUTAYAでした。今もやっているのかな?CDアルバム5枚レンタルで\1,000という形で、よく連れとレンタルしておりました。
そのTSUTAYAの棚で見つけた、「ピアノゾンビ」の文字列。私、ピアノジャックを以前からよく聴いておりましてね。「ヒ」の棚はチェックする癖が付いていたのですよ。そこで、「ピアノゾンビ」とな。
先述の通り、字面だけ見ただけでは何とも摩訶不思議。ジャケアートもバッチリ白塗りの紳士が写っておりまして、一般的な第一印象は決してよろしくはないでしょう。
ですがね?HR/HM界隈で長いこと生きておりますと、アンテナがビンビンと音を立てて反応するんですよ。
TSUTAYAでレンタル出来る≒音楽としての実績はアリ。
バンド名としてワケの解らない名称。
フロントマンは白塗り。
ははーん、これ、音楽的に「ヤバい奴」だな…と。
もちろんこの予感は的中するのです。
どこまでも不可思議な外観やコンセプトと、どこまでも真っすぐなパンクロックをぶちかますピアノゾンビの名曲DDD。
こいつを聴いてみな…飛ぶぞ?
その音色は、熟練の王道パンクロック
背景的な部分を書き始めてしまうと日が暮れてしまうので、まずは音楽を聴いてみていただきたい。気になる画面や絵面はちょっと目をそむけていただいて…とにかくこの音に耳を傾けていただきたい。
どうでしょうか?そうなんです。サイコーにカッコ良いんですよ、彼らの音楽。
シャープで切れ味の良いギタープレイ。この刻みが実に気持ち良い。
パコォ~ンと響き渡る爽快なスネアの音。
油断していると容赦なく暴れ回るベースライン。
当たり前だけれども、遊び半分で楽器を手にした人達が出せる音ではない、熟練の、ドラクエで言えばストーリークリアも可能なほどに達しているレベル。バンドとしての実力は十二分。イカした音をかましてくれます。
そして特徴的なのはヴォーカルの声。少し粘り気のある個性的なこの声が、彼らの楽曲にマッチして非常に癖になるのです。
極々一般的な価値判断基準で曲をさらっと聴いた段階で、「この人は歌が上手いですか?」という質問をされれば、「上手いです!」と即答する人はそう多くないでしょう。
素人さんカラオケ大会的なテレビ番組を見て、「歌が上手いねぇ!」と驚くような、そんな極めて普通の価値判断基準で採点するならば、決して100点満点は取れないであろう歌声。
けれど、彼らの楽曲を聴き込んでいった時に、「この歌声に魅力を感じますか?」という質問をすれば、多くの人がYES!という返答になるはずだ。
こういうところが、音楽の、芸術の、面白いところですよねぇ。
音楽性の幅も広く、この曲のような疾走系はもちろん、時にはお洒落感満載の曲だって演るし、しっとり聴かせる曲もある。
とても真面目で、重く、ずっしりと来るようなメッセージを歌に載せてくることも多い。
今日は是非、「ピアノゾンビは良いぞ」ということを覚えて帰っていただきたい。
で、何者なんですかこの方々は?
なんにしてもこのサムネのインパクト、スゴイっすね。再生して数秒のあたりで、適当に画面を停めてみると、いよいよやばい。パンチは十分。何者でしょう?このお方。
MVを見ると、その疑問は増すばかりかと思います。
あれ?歌うのはこの人じゃないんだ?
楽器演奏シーンにほとんど映ってなくない?
というか…ピアノ要素?どこいった?
え?なんか黒塗りのひとも居るんですけど…
はい、もう大渋滞ですね。手に負えません。
ここは、ご興味のある方はさくっと調べていただきたいと思います。
これは、とても上手く説明し切れない、という面はあるとして、決して面倒くさいから説明しないよ!というわけではないのです。こうした要素が、彼らの音楽を十二分に楽しむためには重要な要素であったりするのです。
こうした要素が全てコメディ的なものである…とも言い切れないのですよ。
「ピアノ」というキーワードと、バンド結成の経緯であったり。
アルバムタイトルが、「弾けなくて」「そりゃ弾けなくて」はたまた「弾ひいてるぜ」だったり。
今に至るまでの経緯だったり。
色々な物を理解し、彼らのファンになった上で、「大王の独り言」という曲を聴くと…
涙なしでは語れないのです。ガチです。大真面目に、です。
ご存知の方は頷いていただけるはず。まだピアノゾンビを知らない方がいらっしゃったとしたら、さぁさぁどうぞどうぞ、あなたもこちらに…いらっしゃい!
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