人生には、怒りしか生まれない時もある
振り返ること数週間前。超絶私事ですが、長年勤めた職場を退職したんですよ。「会社として」はホワイトで、このご時世にしては報酬も良い部類に入る、良い会社ですよ。会社はね？まぁ色々な理由があって退職となったわけですけども。
十年以上続いた日々の末、退職の意を伝え、順調に時は流れて行き、退職の日まであとわずかとなった頃合いですよ。
やれることはしっかりとやり、義も果たし、引継ぎもしっかりと行い、迎えたこの時。
なんだかんだで、懐かしい想いとか、生まれるのかな？
過ぎ去った出来事も、喉元過ぎればなんとやら…かな？
実はちょっと良い想い出とか、思い出しちゃうのかな？なんて思っていたのが甘かった。
いや、浮かんで来るのは正直、純粋な怒りだけなんだわ。
心を広く持ちなさい。自分には自分の、相手には相手の事情がある。正義と悪なんて存在しない、立場と見方が違うだけなんだよ？ありがたい言葉は数多くあるけれど、人生には、どうしたって怒りしか生まれない時がある。
理不尽にまみれ、怒りに震え、やるべきことは行い、誠意も尽くし、それでも分かり合えない人間には、拳で語るしかねぇよなぁ！
SEX MACHINEGUNSがぶちかます鉄拳制裁、その名も「TEKKEN Ⅱ」。よーし、お前らそこに一列に並べ～い！
音色に演出された、真っすぐな怒り感情
私の個人的なあれこれは置いといてね、そんなことよりTEKKENⅡですよ。何にしたって曲が良いんですよ、曲がね。
イントロからして「おっ？」と思わせる、耳を惹き付けるようなギターサウンド。まるで不協和音のような、不安定さを思わせる音色。からの定番ザックザク刻みパートを経れば準備万端エナジー満タン。
怒りに身を震わせながら、しずかに両手を併せて拳を握り、ポキポキと関節を鳴らしながらゆっくりと登場するようなイメージですよ。貫禄の登場シーン。さぁ、やっちまうよ？
そこから繰り出される歌詞。敢えて細かく書き出しはしませんが、どうですか皆さん？首は大丈夫ですか？頷き過ぎて疲労骨折しそうになっていませんか？
そりゃあひとによって程度の差はあるでしょう。今は幸い良い環境で平和に健やかに過ごしてるんだ、という方もおられるでしょう。
けれど、この歌詞に「ぴったり来る」感情、場面、あるよね？
絶対あるよね？
そのシンプルな言葉達が実に本筋を捉えていて、ついつい具体的な「誰か」の顔を思い出してしまうものです。
お前のことだよ？お前のこと。聴いてる？
ただ、ここがSEX MACHINEGUNSの良いところ。確固たる怒りを表現しているのだけれども、どこか「エグくはならない」感じ。怒りをそのまま吐き出して、「お前を〇して□して△してやるぞ！」みたいな悪意とは少し違う路線に連れて言ってくれる。「よーしぶん殴っちゃうぞ～」みたいな、軽い冗談交じりな形で発散させてくれる。
「ヘビメタ」はどこまでも正義のメタルサウンド
そしてね？歌詞が解りやすくインパクトもあり、音源としてのMIXの具合もあって歌声についつい意識を持っていかれてしまうんですが、その裏で流れる音に耳を向けて欲しいんです。
えぐいほどメタルで、ばちクソカッコ良くないっスか？
サビを経てからの中間部。これまた印象的なセリフ回しに意識が行ってしまいがちだけれども、裏で流れる超絶メタルサウンドからの爆裂ギターソロなんてさぁ、もう…よだれ出ちゃうよね？
ダウンチューニングも一般的になり、ニューメタルのような物も台頭し、ラウドな音楽も増えた昨今。時に激しい音は漢字で書くと「暴」とか「荒」になりがちというか、少し「負」のエッセンスを感じる気がするんです。あくまでもエッセンスであり、それが悪いとかではなくてね。
けれどもSEX MACHINEGUNSのような、「ヘビメタ」「ジャパメタ」を掲げる人達の音って、どんなに激しいカッコ良さを見せても、「負」にはならないんですよねぇ。どこまでもヒーローのようなカッコ良さが滲み出る感じなんですよ。
決して暴力的な音楽にならず、あくまでも正義の鉄拳制裁気分にさせてくれる。
先ほどの歌詞の妙も含めて、この辺りのバランス感覚が実に好きなんですよ。
時にはどこまでも純粋にドロドロとした内面の発露を促す音楽も必要ですよ。でもやっぱり「そっち側」に寄り過ぎてしまう辛さだってある。ちょっとずるいけれど、そういう音楽は言葉を秒で認識し難い海外メタル等に委ねてですね。
日本人の我々には日本のヘビメタが居てくれるのですよ。彼らと共にあれば、この仄暗い感情にも寄り添ってもらいつつ、そうはいっても正しき道へも連れて行ってくれる。そんな気がするのです。
じゃ、そういうことですのでね。
我々は正義のメタルを掲げるという建前ですのでね。
今こそ奴らにですね。
今こそ奴らにですね。
(ry
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