【空-ku-_MUCC】耳に届く楽曲も、MVの仕掛けも、鳥肌ものです

MUCC

強烈にMUCCが聴きたくなる渇望

ムックって…ムックだよね。ムックをご存知の方であれば、当然のこの一言にも同意を頂けるのではないだろうか。

J-POP、ロック、HR/HM、ヴィジュ系…もう数えきれないほどのカテゴリーがあって、それはそれで音楽を分類したり、自分の好きな音楽を指し示したり、類似した音楽を探したり、便利な場面は色々あるけれども。

大抵のアーティストは、カテゴリーの中に完全にすっぽりハマることなんてなくて。そのアーティスト独自のテイストを持っている…からこそアーティストなのでありましょうが。とかくムックに関しては、その度合いがえぐいと思いませんか?

叙情的、文学的な味わいはたっぷりだし。

ノスタルジーを感じるような、昭和歌謡に通じるような、レトロ感もあり。

そうかと思えば、HR/HMにも通じるようなヘヴィな音像を操るし。

かといって解読困難系な独自路線に埋没もせず、タイアップ曲も盛り沢山なキャッチーさもあり。

そんな「ムック」こそを聴きたいぞ!という日があるのですよ。ありますよね?

元気百倍わーい!でもないし、落ち込んで泥の中に埋もれてしまいそうな日…でもない。色々な物を噛み締めて、踏みしめて、それでも吹き抜ける風を浴びながら前を向きたい、そんな日。

色々な顔、色々な音像を持つムックの楽曲の中で、「あぁ…これは完璧にムックだな!」と唸ること間違いなし。そんな楽曲「空-ku-」を聴いて、ムックの色に染まりましょう。

この曲、どこをどう切り取ってもMUCCしか出て来ない

まずはオープニングに流れる音。この時点から、あームックだよねぇこの音!と唸ります。

どこか優しく、どこかレトロで。

ちょっぴりノスタルジーを感じるような。

平成を通り越して昭和の夜更けの薫りさえ漂ってくるような音。

ふんわりとした気持ちになって油断していると、一気に場面が切り替わります。

重く呟くような歌声。そこには暗く湿ったような質感が漂います。

バックで響く音は短い和音。これも不安で、不穏になるような。悲、苦のような色を感じた…

かと思いきや、一気にハードでヘヴィなサウンドが襲い掛かって来るわけです。

ここで一気にあーもう!これムックだなぁ!と湧き立つのですよ。

明と暗、静と動を折り重ねたような音の波に心地よく揺られていると、歌詞や楽曲に込められた叫びが、メッセージが、ムックならではの世界観が、じんわりと染み込んで来る感触。言葉で表現される内容は、決して明るく楽しい物ではない、陰鬱とした世界が広がるのだけれど。

そこにひとつまみ添えられた光というか、不思議な爽やかさを感じるんです。不思議とね。

歌われる想い、映し出される青年の姿は自然と自分と重ねてしまうのだけれども。救いの無い絶望とは何かが違う。冷たい雨には打たれるけれど、その雨が流し落としてくれるものもあるような。そんな不思議な清涼感というか、希望にも似た効能が、ムックの楽曲には有るような気がしてなりません。

この楽曲が持つ大き過ぎる意味合い

YouTubeで公開されているMVの大元となったのは、25周年記念ツアーにて会場限定販売されたシングル「空-ku-」。会場限定販売ってアツいですよね。アーティストに関するグッズや特典は色々な形態がありますが、やはりアーティストのファンが一番欲しいのは「楽曲」。

会場へ参戦出来たからこそ入手出来るのは何よりもありがたいでしょう。そして、リミックスverを後の音源に収録したり、YouTubeでMV公開してくれるというのも、オリジナル版を持つ方、オリジナル版を入手出来なかった残念な方(=私)の双方にとっても嬉しい展開ですよね。

こうした背景を持つこの「空-ku-」。初期のアルバムである「是空」や「朽木の灯」の頃の世界観を25周年を迎えたムックが再構築した、という物。

この背景を見れば、前述の「ムック感バリバリ全部載せな仕上がり」も納得です。

活動初期の雰囲気も最高だったよね。

今現在の最新の音が素晴らしいよね。

この二つを完全に両立させたこの楽曲。芯にある音楽性を保ちつつ、常に変化を続けながら進化していく、という困難な道のりを経て来たからこそ、作ることが出来たのでしょう。

そして驚きなのは、MVに登場する青年。9月3日の刻印のMVに出演した少年なのだとか!

「空-ku-」という楽曲の背景やその内容。そして「9月3日の刻印」という壮絶な楽曲。これらを知った上で見ると、なんとも、本当になんとも言えない想いがこみ上げてきます。

こうなれば、もうムックの世界から抜け出すことなんて出来ません。どこまでもその世界観に浸ってしまいましょう。

【MUCCの記事はこちら】

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