楽曲もメンバーも正統派スタイリッシュな仕上がり
先日発表された新曲に間髪入れずにMVを公開してくれましたジグザク。
特に意図せず、楽しいゴールデンウィークを過ごそうぜ!と思ってスマイル可愛いねんの記事を先日書いたわけですが、なんともこの凄まじい振り幅よ。これぞ正にジグザクといったところですね!
今回のMVは、ひたすらにスタイリッシュ。というか、元々だけれども皆さんがカッコ良過ぎる仕上がりになっておりますよ。
此度の命様、真っ白な髪と肌と黒い服との鉄板コーデではありますが、いわゆる「洋」の装いと言いますか。やはりロック好きとしてはギタープレイヤーとしての一面も魅せてくれるのは嬉しいですねぇ。尊いですねぇ。
龍矢さんはねぇ…もういつもいつも世界一可愛いベーシストだと思っているわけですが、今回はカッコ良さもバチバチ打ち出しておりますよね。男性的な色気も女性的な魅力も飛び抜けた、反則級の容姿。そして映像としてもスラップの手元をチラ見せしたり…映像班もしっかり解ってますねぇ。
そして…どうした影丸!?ドチャクソイケメンやないか!
元々影丸推しのワタクシ。影丸が漢前であることなんて、一万年と二千年前から承知の上なのですが、今回のガチメイクというか、全力でイケメンっぷりを発揮したこのスタイル…荒々しさを前に出したドラムフィル…無理。好き。
あぁ、見ましょう、聴きましょう。そしてありがたいメッセージを受信しましょう。
SF味さえ感じさせる新しいジグザク象
ジグザクというバンドは、本当に変幻自在。どんな音楽でも演ってしまえるだけのポテンシャルがありますよね。
POPに寄せて爽やかに聴かせる曲。
歌声の迫力で全てを持っていく曲。
ブラックジョークも交えたヤバめな曲。
みんなが楽しめる面白おかしい曲。
ハードなロックサウンドを突き詰めた曲。
ホントに、もうホントに色々な楽曲があります。ジグザグの楽曲の中でも「〇〇っぽい曲」のようにふんわりとしたカテゴリー分けは出来たとしても、それぞれの楽曲にしっかりと個性があるのが恐ろしいところ。
今回の楽曲も、こういう「爽快でカッコ良い」曲は数あれど、独特の雰囲気をまとっていますよね。多かった「和」の雰囲気はなりを潜め、ぐっと近代→現代→近未来の雰囲気をイメージさせるような浮遊感さえ感じさせます。
ハードロックやメタルに通じるような「重さ」「濃さ」「コク」のような一面をそっと後ろに下げて、軽快さや聴きやすさ、キャッチーさやPOPさを前に出している…けれど、決して音として軽くはない、というこのバランス感覚よ。
結果生み出されたのが、カッコ良く、爽快で、深いメッセージを込められた、神曲というわけです。
というか、これ「鬼滅の刃_〇〇編」のテーマソングです、とか言っても違和感なくないですか?
鬼滅の刃がどうこう、というわけではなく、老若男女が楽しんじゃう英雄譚や痛快活劇のテーマソングにも出来そうだね、という意味です。
そんな抜群の汎用性を持ちながら、展開の起伏も激しいし、お得意のダークな雰囲気やシャウトも違和感なくねじ込んでくれているし。ジグザグファンを満足させてくれることにも余念はありません。
挙句の果てに、影丸のドラムフィルソロで締めくくるなんて、もうこんなん即ポチですやん。
込められたメッセージの「重み」もまた、命様の犯行ですよね
ここまで見て、聴いて、さくっと楽曲を楽しむ上では、スタイリッシュでカッコ良く、キャッチーで爽快感のある音楽となっております。が、そこはもちろん命様。歌詞に込めらたメッセージは、決して軽くはないのですね。
タイトルである「Drip」とは、ドリップコーヒーのドリップを指していると見てよいでしょう。しずく。滴り落ちて行くもの。ぽたりぽたりと、音を立てて堕ちて行く。それは血と汗と涙でしょうか。我々の人生そのものでしょうか。
この地獄の片隅に 無様な生を受けた印を刻め 世界が絶望に叫ぼうと 睨み付けて駆け上がれ
言い切りましたね。この世界は地獄であると。いや、まぁ解釈一致ではありますが。
この世は辛い事、苦しい事ばかりだけれど、それでも頑張って、足を踏みしめて、進んでいくしかないんだ、というような曲は本当にたくさんありますよね。それだけ、本当に多くのひとが、それぞれの人生を、それぞれの毎日を、歯を食いしばって生きているんでしょうね。
私のような中年ド陰キャはもちろん。
日々を華やかに生きているように見える元気な若者達も。
成功者に見える、芸能の世界で生きている人達も。
辛いんでしょう、苦しいんでしょう。自分が苦しい想いをしていると「どうして自分だけ…」と思ってしまいますが、それすらも叶わないとは。自分を利用して、楽して生きているように見えるあの人もまた苦しいのだとすれば。いや、もうマジでどうすれば良いんでしょう?
そこでこの曲で印象に残ったのが、何度も登場するこの言葉「日々を繋いで」。
そうですよねぇ、それしかないですよねぇ。最高に幸せな時間も、地獄のように苦しい時間も、どちらも貴賤の無い人生の1ページ。
問題は解決しない。
苦しみも消えはしない。
我々に出来るのは、その全てを、良い事も悪い事も、禍福をあざなえて縄にするように。この一瞬を大切に生きて、繋いで行くしかないのでしょうね。
そうすれば、予期せぬ誰かと繋がるかもしれない。その繋がりが、この地獄みたいな世界を生きる誰かの逃げ道になる日が来るかも知れない。40年も生きて来たのだから、あちこちでそんなことを成し遂げてこれたの「かも」知れない。
そうだったら…嬉しいな。じゃ、数少ない友人と馬鹿話しに行ってきます。
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